今日は以前来た質問です。
医療者の方にお答えした内容ですが、参考になることもあるかと思いますので
掲載します^^
2か月の乳児の母親からの質問:母乳が出なくなってきたのに,哺乳瓶では飲まないのですが
回答のポイント
まず大切なのは、この母親の言葉をそのまま受け止めて
“人工乳”を飲ませる方法を伝えないことである。
“出なくなってきた”が本当にでなくなってきたのか、
それとも“でなくなってきた”ように感じているのかをわけて考えよう。
“(直接おっぱいからは飲むが)哺乳瓶は拒否する”という現象は
生後2か月くらいからみられることが一般的である。
1か月健診で体重増加はよかったのかをまずは確認したい。
そこで体重増加が“母乳だけで”良好であったのであれば、
赤ちゃんの要求に合わせて授乳していれば“母乳が出なくなってくる”ことはない。
1か月健診で体重増加不良があり、母乳分泌が少なめであったのなら、
母親以外の家族が人工乳を与える、母親が与えなければならないのであれば、
スプーンや小さなコップを使うこともできる。
解説
母乳は赤ちゃんが欲しがるときに欲しがるまま与えていれば、
産後1-2か月にでなくなってくることはない。
効果的に母乳を出すことが重要であり、抱き方や含ませ方が重要なので
実際に授乳しているところを確認することも大切である。
この時期に母乳分泌が減ってきたとしたら、
考えられる理由は、乳腺炎にかかった、
赤ちゃんがすぐに気が散ってしまう、
母親への肉体的精神的負担(家族の支援がない状況での転居、家族との離別など)、
職場復帰により授乳回数が減ったにもかかわらず搾乳ができない、などがある。
いずれも母親の訴えを傾聴しながら、
母親が助けをもとめてきた理由を聞き出すことが大切になる。
もっとも、時間が限られることもおおいと思われるので、
“わたしはお母さんのことがとても気になるので、外来に来ていただいてゆっくりお話を伺いたい”というメッセージは伝える。
外来に来てもらうまで、授乳回数・時間、気が散らない環境を整える、場合によっては搾乳して哺乳瓶以外の方法で与えることも時間があれば提案しておきたい。
ということは、何だか出なくなってきた、、、と不安になった時は、
母乳育児を支援しているところで見てもらうのもいいですよ。